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交通死亡事故の主な特徴

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警察庁の発表によると、平成30年の交通事故による死者数は3,532人で、警察庁が保有する昭和23年以降の統計で最少となりました。そこで平成30年の交通死亡事故の主な特徴をまとめてみました。


・65歳以上の高齢者の死者数の6割は「歩行中」と「自転車乗用中」の事故

 年齢層別に死者数をみると、65歳以上の高齢者が1,966人で、全死者数に占める割合は55.7%と過半数を占めています。また、65歳以上の高齢者の死者数を状態別にみると、歩行中が899人(45.7%)、自動車乗車中が631人(32.1%)、自転車乗用中が294人(15.0%)、二輪車乗車中が137人(6.9%)となっており、歩行中と自転車乗用中を合わせると6割を占めています。生活道路や病院、公園付近など高齢者の多い場所を走行するときは、高齢歩行者や高齢者の乗った自転車に十分目を配り、スピードを落としたり、徐行するなどして高齢者を事故から守りましょう。


・事故類型別死亡事故件数では「横断中」が最も多い

 死亡事故件数を事故類型別にみると、車両相互が1、342件(38.9%)、人対車両が1,186件(34.4%)、車両単独が860件(24.9%)となっています。最も多いのは、人対車両の「横断中」の827件(24.0%)で、全体の約4分の1を占めています。次いで車両単独の「工作物衝突」516件(15.0%)、車両相互の「出会い頭衝突」412件(11.9%)となっています。走行中は横断歩行者に十分注意をするとともに、ハンドルやブレーキ操作を適切に行って、ガードレールや電柱などの工作物に衝突することのないよう慎重な運転を心がけましょう。


・交差点内が死亡事故の3分の1を占め、信号機有より信号機無のほうが多い

 死亡事故件数を道路形状別にみると、交差点内が1,183件(34.3%)、交差点付近が393件(11.4%)を占め、交差点内と交差点付近を合わせると45.7%となります。交差点内について信号機の有無別でみると、信号機無が信号機有よりも多くなっています。信号機のない見通しの悪い交差点で、一時停止の標識や標示のある場所では必ず一時停止して安全確認をしましょう。また、一時停止の標識や標示のない場所でも左右の見通しがきかない交差点では、徐行して安全確認をしましょう。


・「漫然運転」等の「安全運転義務違反」が死亡事故の6割を占める

 原付以上の運転者が第1当事者となった死亡事故件数を法令違反別にみると、「漫然運転」が518件(16.7%)で最も多く、次いで「運転操作不適」412件(13.3%)、「脇見運転」371件(12.0%)となっています。これらはいずれも「安全運転義務違反」といわれるもので、全体でみると、死亡事故の59.6%、ほぼ6割を「安全運転義務違反」が占めています。ハンドルを握ったら運転に集中し、走り慣れた道路であっても決して油断したり気を緩めることなく、周囲の状況にしっかりと目を配って走行しましょう。


・昼間は「自動車乗車中」、夜間は「歩行中」が多い

 死亡事故死者数を昼夜別にみると、昼間が1,865人(52.8%)、夜間は1,667人(47.2%)で夜間より昼間のほうが多くなっています。状態別では、昼間は自動車乗車中が多いのに対して、夜間は歩行中が多く、全死者数のほぼ4分の1を占めています。夜間走行時は、できるだけヘッドライトを上向きにし()、歩行者を早めに発見するよう努めましょう。

対向車と行き違うときや他車の直後、交通量の多い市街地の道路などを走行しているときを除く。




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